解剖

拘縮の要因について

Hoffa による拘縮の分類

神経性拘縮について

末梢神経や中枢神経系の疾患に由来するもので、反射性拘縮、弛緩性拘縮に分けられる。

―反射性拘縮は、疼痛などの抹消刺激が反射弓を通じて筋スパズムをおこし、反射的除痛肢位をとるために生じる拘縮である。

―神経性拘縮は、脳血管障害、脳性麻痺、脊髄疾患による中枢神経系麻痺が原因で、筋緊張の不均衡により特定肢位での拘縮が生じる。弛緩性拘縮は、末梢神経麻痺により拮抗筋の緊張が優位になり生じるもので、上肢の神経麻痺による手指の変形や 骨神経麻痺に伴う下垂足がある。

皮膚性拘縮について

皮膚の燃傷、創傷、炎症などによる瘢痕拘縮をいう。関節周辺の広範な燃傷や挫傷により皮膚が壊死となり、のちの瘢痕治療によって生じる。

結合組織性拘縮について

疎な結合組織である皮下軟部組織、密で均一な組織配列を有する靭帯や腱などの結合組織の病変に起因するものである。

筋性拘縮について

筋肉の収縮性や伸展性が減少したり、関節が長期間一定の肢位に固定され、可動域が制限されたものをいう。この拘縮には筋自体の病変による拘縮、筋の退行変性によるもの、筋の血行障害による阻血性拘縮がある。

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