神経系

姿勢反射、その種類と分類と反応について

姿勢反射について

立ち直り反応に次の5グループに分けられる

①頭に働く迷路性立ち直り反応

頭を空間で正常な位置に保っておこうとするもの。空間での頭の位置づけをしその調整に影響を及ぼすもの。

新生児では出ない→2ヶ月どのような肢位をとらされても、頭を正常位に保持する

②頭に働く体の立ち直り反応

この反応は体表面が地面に接触して誘発される。これは表在感覚受容器が非対称的な刺激を受けるために起こる。

③頸の立ち直り反応

体を頭と同じ方向に保持するのに役立つ。頭部の回旋、前屈、後屈などの運動で体が元の位置のままでいれば頸がねじれる。そこでこのことが胸郭を頭の運動の方向へ回すような反応を誘発する。頸筋群の固有感覚受容器が刺激されて起こったものである。続いて腰の部分にも回旋が起こる。同様の反応が順番に後肢のほうに起こってきたためである。

出生後直ちに出現し、頭を右か左に向けると、その頭の方向へ反射的に脊柱が回旋。

骨盤を固定→肩甲帯と体幹が頭についていく

④体に働く体の立ち直り反応

たとえ頭の位置が正常でなくても、体を正常に保つのには働く。頭に働く体の立ち直り反応と同様に、この反応も表在感覚受容器の非対称的な刺激の結果として起こる。

生後6ヶ月 頸の立ち直り反応

以降 体に働く体の立ち直り反応   修正された形で出現

起き上がりにおいて体軸内回旋は重要な特徴

寝返りの基礎→子どもを背臥位にしておいて頭部を回旋すれば、最小に股関節と下肢がその方向に動き、それから肩と胸郭が動く。頭に対する体幹の、体幹に対する頭の立ち直り反応が基礎となる。

⑤視性立ち直り反射

目を利用しての姿勢の方向付け

迷路を切除した猿→頭の立ち直りが消失。2週間以内に目を姿勢の方向付けにために利用して立ち直り能力を代償。

○対称性緊張性頚反射(STNR)

頭部の前屈または後屈によって誘発される。刺激は頸筋群の固有感覚受容器に起こる。

体位:頭部を前屈するか、後屈する

刺激:頭部を前屈するか、後屈する

陽性反応:頭部の前屈時は上肢を屈曲するか、屈筋緊張が優位になり、下肢は伸展するか、伸筋緊張度が増す

○非対称性緊張性頚反射(ATNR)

頭部の回旋によって刺激され、顔の向いた側の上下肢が伸展してきて、その反対側である後頭側に上下肢は、伸筋の緊張が減少して屈筋の緊張亢進が起きる。

体位:背臥位で頭を中間位にして、上下肢を伸展位にする。

刺激:頭を一側に回旋する

陽性反応:顔を向けた側の上下肢の伸展が起こり、反対側の上下肢の屈曲が起こる。

○緊張性迷路反射

除脳により高次中枢の影響取り除き、延髄動物にすると背臥位では伸筋緊張が高まり、腹臥位では屈筋緊張が高まるという反射。

【背臥位】

体位:頭を中間位で背臥位にする

刺激:背臥位自身が刺激となる

陽性反応:上下肢を他動的に屈曲しようとすると伸筋の筋緊張度が優位となり、上下肢が曲がりにくい。

【伏臥位】

体位:頭を中間位で伏臥位にする

刺激:腹臥位自身が刺激となる

陽性反応:上下肢の屈筋緊張度が優位となり、上下肢を伸ばそうとすると抵抗を感じる

平衡反応について

平衡反応は迷路の刺激によって引き起こされるものであり、代償的な働きであり、自律的に出現し、平衡機能を与えるもの。支持面、体の重心の変化に対し、また体幹に対する四肢の位置の変化に対し、全身を適合させるものが平衡反応。体の重心が変化したときこの平衡反応は、体の本来の姿勢を安全に保つのに働く。そしてこの反応は筋トーンが正常のときだけに働くものである。すなわち代償運動を起こす準備がいつもできるほどトーンは低く、一方、支持可能なトーンを得られるほど高くなければならない。

反応の種類

 ・傾斜反応

 ・ステップ反射

 ・背屈反射

 ・シーソー反射

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