高齢者リハビリにおいて、低栄養やフレイルの兆候を見逃さず、適切な介入と医師との連携を図ることは極めて重要です。今回は、BMI 14、汎血球減少、Dダイマー高値を呈した70歳台女性の症例をもとに、コメディカルが押さえておきたい5つの視点を整理します。高齢者リハビリにおいて、低栄養やフレイルの兆候を見逃さず、適切な介入と医師との連携を図ることは極めて重要です。今回は、BMI 14、汎血球減少、Dダイマー高値を呈した78歳女性の症例をもとに、リハビリ職種が押さえておきたい5つの視点を整理します。
1.低栄養・フレイルの兆候を見逃さない
BMI 14という著明な低体重に加え、総蛋白・アルブミン・LDL-Cの低下、貧血傾向など、検査所見からも明らかな低栄養状態が示唆されました。これらはフレイルやサルコペニアの進行リスクと直結しており、リハビリ前提以前に多職種での共有が不可欠です。
2.食事前後のリハビリは慎重に
低栄養状態では、わずかな活動でも食欲や摂取量に影響を与える可能性があります。食前のリハビリは避け、食後30〜60分の休憩を挟んだうえで、日中の中間時間帯に軽負荷で実施するのが理想的です。疲労感やバイタル変動にも注意を払いましょう。
3.リハビリ内容は「生活に即した軽負荷」で
このような症例では、立ち上がりや整容動作など、ADLに直結する動作を中心に据えたリハビリが有効です。過負荷を避けつつ、本人の「できること」を活かす視点が重要です。必要に応じて、補助具や環境調整も検討しましょう。
4.Dダイマー高値や汎血球減少への配慮
Dダイマーの上昇は血栓リスクを示唆し、汎血球減少は感染や出血のリスクを高めます。リハビリ中の転倒や皮下出血、発熱などの兆候には特に注意が必要です。医師と連携し、必要に応じて追加検査や介入のタイミングを調整しましょう。
5.医師相談には「症例検討シート」で要点整理を
限られた時間で有意義なディスカッションを行うには、症例検討シートの活用が効果的です。基本情報、栄養・検査所見、ADL状況、問題点、相談事項を簡潔にまとめることで、医師との連携がスムーズになります。
まとめ
高齢者のリハビリでは、医学的背景と生活機能の両面からのアプローチが求められます。今回のような低栄養・フレイル症例では、リスクを見極めながら、医師・栄養士・看護師との連携を密にし、個別性の高い介入を心がけましょう。