腰痛の原因や腰痛の種類、予防のための姿勢や動作方法について

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腰痛のタイプ

⑴体性痛(下図参照)
痛みの原因組織が、痛みの部位と一致している。

①脊髄神経腹側枝~大腰筋、腰方形筋、外側横突間筋
②脊髄神経背側枝~多裂筋、椎間関節、後椎弓の骨膜、靱帯(棘間、棘上、横突起、黄色靱帯)
③脊髄洞神経  ~椎体後面の骨膜、椎間板後面、後縦靱帯、脊髄硬膜前面、硬膜外・椎体静脈
④灰白交通枝  ~椎間板の前面・外側面、前縦靱帯

⑵体性関連痛(体性放散通)
疼痛の原因となる組織とは異なった遠位部位に痛みを生じる。
代表的なもの~椎間関節(殿部、鼠径部:下図参照)、硬膜(殿部、大腿部)、棘間靱帯(下肢)

⑶根性痛
神経根が原因で生じる。その支配領域に痛みが生じる。(脊髄後根あるいは後根神経節から生じる痛み)
代表的なもの~椎間板ヘルニア(下図参照)、腫瘍、脊椎すべり症、椎間関節の骨棘などを原因とするもの
※参考

腰痛予防のための日常生活動作

⑴就寝   ―寝床の選択、硬めのベッド
⑵起き上がり―背臥位→側臥位、腰椎を捻じらないようにする。
⑶坐位
⑷立位
⑸物の持ち上げ

⑹物の運搬
⑺スポーツ

腰痛を生じる不良姿勢


《慢性腰痛症》
側彎、腹筋・背筋のアンバランスによる前後方向の彎曲異常、腰椎の不安定性、筋・筋膜の過負荷、
股関節疾患、股関節・膝関節の屈曲拘縮、下肢長差、内反膝、外反膝、偏平足

《筋肉の力と骨盤の傾斜》

《姿勢の分類》

腰痛に対する筋力強化

⑴背筋強化~背筋力(抗重力筋)弱化:棘上靱帯や椎間板へのストレス
⑵腹筋強化~腹腔内圧を高め、腰椎への荷重負担を軽減。腰椎の安定化。
⑶腰椎安定化機構の強化(安定筋と動作筋)

安定筋動作筋
腸腰筋
大殿筋
中殿筋
斜内側広筋
ヒラメ筋
頸部屈筋群(深層)
腹横筋
内腹斜筋
外腹斜筋
多裂筋
大腿筋膜張筋
大腿直筋
ハムストリングス  
腓腹筋
頸部屈筋群(表層)
腹直筋

※安定筋を機能的に働かせることが腰痛予防には重要となる。

痛みの原因の1つ、「こり」の状態

過剰疲労・過負荷 → アセチルコリンの過剰分泌 → Ca2+の大量放出・持続的短縮 → 血管の圧縮(エネルギー供給の低下) → エネルギー危機の修復(炎症物質の放出) →侵害・自律神経の刺激

腰痛治療についての要点


⑴腰痛に対する適切な理学療法を行うには、適切な原因分析が欠かせない。
⑵1つの方法に縛られることなく、徒手的理学療法、運動療法、腰痛教育などを有機的に用いることができる総合的な知識と技術が必要である。
⑶腰痛予防には、患者自らが腰痛についての知識と対処方法を習得することが必要である。

【参考文献】

  1. 奈良勲編集:理学療法のとらえ方P56-73,文光堂2002
  2. 細田多穂・柳澤健編集:理学療法ハンドブック第1巻(改定第3版) P119,協同医書出版社2001
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