神経系 脳関連

錐体外路とは?その中枢や中継核など解剖学的説明と神経路の経路や種類

錐体外路について

錐体外路を構成する運動ニューロンを下位運動ニューロンという。この下位運動ニューロンの細胞体は脳幹である。外側皮質脊髄路には皮質網様体脊髄路・皮質視蓋脊髄路・赤核脊髄路・前庭脊髄路がある。

キャリアスタート

皮質網様体脊髄路

皮質網様体脊髄路は外力に抗して直立姿勢を保持することや四肢のおおまかな動きに関与し、脊髄反射の抑制に働いている。大脳皮質(6野)から皮質脊髄路と共に皮質網様体路として下行し、両側の橋と延髄の網様体に連絡する。橋網様体のニューロンの軸索は内側網様体脊髄路として前索を、延髄網様体のニューロンの軸索は外側網様体脊髄路として側索を、いずれも交叉せずに下行して、介在ニューロンを介してαあるいはγ運動ニューロンと連絡する。

皮質視蓋脊髄路

皮質視蓋脊髄路は眼球の動きと頭部の動きを協調させるのに働いている。また上部頚髄からは、胸鎖乳突筋や僧帽筋を支配する副神経が出ている。また頚神経後枝は頸部の固有背筋を支配している。これは大脳皮質の連合中枢(18・19野)から起こり、皮質視蓋路として中脳の上丘にあるニューロンに連絡する。上丘のニューロンの軸索は交叉し、脊髄前索を下行する。この軸索の大部分は頚髄前柱の介在ニューロンと連絡し、また頚髄以下に下行することはない。

*看護roo!より引用

赤核脊髄路

赤核脊髄路は機能的には皮質脊髄路と同じで、特に四肢の遠位の屈筋を支配するαあるいはγニューロンと働かせ、伸筋を支配するαあるいはγ運動ニューロンを抑制する。これは中脳の赤核から出て交叉し、脊髄の側索を下行する。赤核のニューロンは、大脳皮質および小脳からの線維と連絡を持っている。また大脳皮質から伝導していく皮質赤核路は皮質脊髄路を出すのと同じ領域から出ている。

前庭脊髄路

前庭脊髄路は頸、背筋、四肢の筋群のうち伸筋を支配する運動ニューロンの活動を高め、屈筋群の活動を高め、屈筋群の活動を抑えて姿勢を保つ働きをする。前庭神経核は平衡覚を伝える前庭神経の線維と小脳からの線維が連絡している。この核からの軸索は交叉せず延髄から脊髄の前索を通って下行して脊髄の全長にわたって介在ニューロンと連絡する。

内側縦束

これは単一の神経路ではなく、主に脳幹を上下に走るいくつかの線維束が集合したものであり、一部は脊髄の前索まで延びている。下行するものとしては、前庭脊髄路の一部・網様体脊髄路の一部・視蓋脊髄路がある。上行する線維は、前庭神経核から出て、眼球を動かす脳神経の核と連絡を持っている。

錐体路についてはこちらを参照

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