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レーザー療法について

<低出力エネルギーレーザー>

 レーザーの低出力エネルギーとは一般に出力100W以下で、物理療法に用いられる。最近では低出力エネルギーレーザーをもってする療法は低反応レベルレーザー治療(low reactive level laser treatment)、略してLLLTの頭字語で表現の統一化がみられるようになっている。(以下LLLT)

<LLLTの生体への作用>

 生物においては光は欠くべからざるものであり、この光にかかわる光生物学とLLLTの相関性についての追求はこれからその作用機序も解明されてくるであろう。生体への作用は多くの反応が認められているが、臨床的には生体活性化効果と考えられ、効果としては創傷治癒促進効果、鎮痛効果があげられる。このいわゆる生体刺激による生体活性化効果はArndt-Schultz’sの法則にもとづく。すなわち「すべての生体に与えられる刺激はその刺激が弱ければ生体の生理学的反応を助長し、中程度の刺激であればさらに助長し、強い刺激は生体の反応を抑制し、より強い刺激はこれを抑止させる」という学説である。たとえば体温よりわずかに高い温度の入浴は血行を促進させ、生理的諸機能も活性化される。この温度が高くなるにつれて機能はますます盛んになるが、ある温度に達すると熱傷を起こしてしまう。さらに温度を上げると生体すべての機能は停止し細胞は死滅する。レーザーが生体組織に及ぼす効果として現在のところ熱効果、光化学効果、圧効果、電磁界効果が知られている。

<低出力レーザーによる生体活性化効果>

  1. コラーゲン新生の促進
  2. 酵素活性の亢進
  3. 血管の再生促進
  4. 血流の改善
  5. 細胞分裂の活発性
  6. 生体活性物質の産生

<LLLTの適応>

 痛みに対して:慢性関節リウマチ、帯状疱疹後神経痛、顔面神経麻痺、筋性腰痛、カウザルギー、筋緊張性頭痛、三叉神経痛、頚椎症、肩関節周囲炎、頸腕症候群、多発性神経炎、幻視痛、変形性膝関節症、変形性股関節症

 創傷に対して:褥創、外傷性創傷、手術創、ケミカルバーン、糖尿病性潰瘍、アトピー性皮膚炎

<参考文献>  物理療法マニュアル;医歯薬出版株式会社

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