オリーブ橋小脳萎縮症について
olivo ponto cerebellar atrophy
脊髄小脳変性症の一つで、脊髄小脳変性症は運動失調を主症状とし、小脳または脊髄の系統変性を主な病変とする疾患の総称である。治療は効果が確実なものはないが、薬物療法(小脳症状:TRH、クロナゼパムなど、パーキンソンニズム:抗parkinson薬)とリハビリテーション(歩行訓練や失調症状あるいは痙性への補装具:重りバンド、緊縛帯、下肢装具、杖)を行う。
オリーブ橋小脳萎縮症の主な症状は以下の通り
- 小脳症状:四肢の失調症状、失調性構音障害
- 錐体路徴候:深部反射の亢進、バビンスキー反射陽性
- 錐体外路徴候:パーキンソニズムなど
- いびき、睡眠時無呼吸:突然死と関係
<病因>
不明。小脳全体と橋、オリーブの萎縮に加え、線状体、黒質、自律神経系初核の萎縮。
<発症>
孤発例が40歳以降、常染色体優性遺伝例はもっと若くて発症。
<検査>
MRIで橋と中小脳脚の萎縮
<予後>
発症後の生存期間は平均6年、パーキンソン病より進行が速い。
<引用文献> 標準理学療法学・作業療法学 神経内科学;医学書院